ネット選挙はじまる



 

学生のころ、イギリスのエレクトロミュージックのUnderworldというバンドに傾倒した時期がありました。わざわざ千葉の幕張にまでライブに出掛けることもありましたが、そのファンサイトで知り合ったのがいまでも親交のあるG氏です。

当時はツイッターもフェイスブックのようなツールはなく、短文を書き込むチャットが主流でした。G氏とは私が立ち上げたサイトでのチャットが切っ掛けになり、氏が関西の大学に通っていたことからオフで出会うことになりました。大げさにいえば人口1億2000万人の中の、ネット人口(普及率がおそらく10年以上前だと30%程度)の中から回線を越えて生まれた出会いでありました。ハンドルネームをもつ者同士がオフ会で交流していた時代から、いまはフェイスブックなどで実名で公表し合い近況を報告し合う、そんなネット社会に大きく様変わりを見せていることに時代の流れを感じさせられます。

前置きはさておき、今年の7月の参議院選挙から公職選挙法改正によりいわゆるネット選挙が解禁になります。すなわち私が在住する奈良市の市長選挙ならびに市議会議員選挙も同日のトリプル選挙になる可能性があり、同法が適用される見込みがあります。

 

ネット選挙はじまる

 

これまでは候補者が公示または告示日に入るとせっかくのサイトをもっていても「公職選挙法により文書図画による選挙運動の制限を受けるため、更新はできません。」と選挙戦の前の深夜11時59分の候補予定者の弁がブログに掲載されていたりする画像をご覧になった方も多いかと思います。すなわち、選挙戦での候補者との接点といえば、実際に街頭や街宣車で見る、ハガキや街頭の掲示板ポスターなどの文書で知るなどに留まっていました。

これが解禁になると候補者が有権者との意見を交換することができるようになります。また候補者の現在位置をリアルタイムに知らせることもできるでしょうし、その後の直近の行動予定をお知らせすることも出来るでしょう。

韓国では2012年のネット選挙解禁に伴い、投票率が13%上がったとのデータもあります。

●ネット選挙でできること(yahoo みんなの政治よりURL引用) http://seiji.yahoo.co.jp/close_up/1234/

結局のところ、政治は一方的な発信にとどまるだけではなく、 「あの幼稚園の前の道は交通量が多いから通園に危険」 「△×川はいつもゴミが流れてきていて汚い。綺麗にならないかしら」 などという有権者の意見の交流の中にこそ目指すべき方向性が見えてくるのだと私は考えています。 私の政治理念に「歩く」「見る」「聞く」と書いたのはそのような理由からです。

とりわけ20代は30代は、次世代の日本を担う意味でもっと政治に関心を持って欲しいのにも関わらず、投票率が低い傾向にあります。是非、夏の参議院選挙また、地元奈良市の首長、議員を選択する選挙には投票所に足を運んで、自らのペンで政治家を選択してほしいと考えています。

●奈良県選挙管理員会のデータによる昨年12月の衆議院選挙の世代別投票率は次の通りです。

http://www.pref.nara.jp/dd.aspx?itemid=29021#itemid29021

ただ、投票率の根本的な問題はこれまでの政治に対する不信が原因であり、これが解決されない限り投票率の大幅な増加はないでしょう。そのためには私たち一人一人の地域に根差す政治家ならびに政治を志すものが地道に有権者に行動を通して訴えていくしかないのだと思います。

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