世界遺産のはなし1


 

10年前以上前の話をまた振り返りますが、大学時代の友人数名で富士山に登った時のことです。大きくすそ野を広げた秀麗な富士の山並みは実際に登ってみると瓦礫の連続でありました。当時登山に関心のなかった私は水分や食糧補給を適度に行うこともしらず、高度順応することなく頭痛にずいぶん悩まされた記憶があります。体調がすぐれないなか、梅雨明けの雲海を突き抜けると何本もの流星が天空を奔りぬける感動のドラマに出会うことができたのはいまでも鮮明に思い出すことが出来ます。活火山ではありますが、次世代の子供に見せてあげてたい日本の風景のひとつす。

mtfuji

このたび、ユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス)が、富士山を世界文化遺産としての登録を勧告したとのニュースを聞きました。今回は遺跡や建物が対象の文化遺産登録の勧告とのことです。マウントフジのみならず周縁の歴史にスポットが当たる素晴らしい機会になると思います。

 

ただ、世界遺産の登録基準にゴミ問題は当てはまらなかったのかなという疑問がわき上がりました。富士といえば、山麓周辺に一般廃棄物が相当量あり、アルピニストの野口健が「ヒマラヤを富士山のようにするな」と10年以上にわたり清掃活動を地道に続けておられるくらいだからです。

 

山に限らずゴミ問題は大量生産・大量消費を続けてきた現代人にとって切り離すことのできない問題です。大きな視点で言えば生態系そのものを傷付ける恐れもあります。私も所属する山岳会で大台ヶ原の清掃活動を実施しましたし(木組みの展望台からのごみの投げ捨てが酷いです)、4月には地元小学校区の蛙股池の清掃活動にも参加させていただきました。出来ることから一歩ずつという気持ちが大切だと思います。

 

参照:富士登山クラブ

http://www.fujisan.or.jp/Action/think/

参照:富士山の構成資産

http://www.pref.shizuoka.jp/bunka/bk-120/koseishisan.html

 

さて、質問ですが奈良にはいくつの世界遺産があるのでしょう。答えは次回の記事で。

 

[`evernote` not found]
LINEで送る