平成26年度の予算を審議する3月定例会も本日17日の予算決算委員会総括質疑で大詰めを迎えました。
32億円の財源不足が課題となるなど、市の財政も独自の自主財源確保策が今後の目標の一つになってくることと考えます。
さて、市財政のお話はまた別の機会で書かせていただきたいと思います。今回は街角でもお配りしているチラシに記載している議会報告会の進ちょくについてのレポートです。
結論から申し上げますと、第1回目は平成26年5月16日(金)19:00~ 奈良市役所 議会棟の大会議室にて開催されることになりました。
この報告会の経緯は、平成25年3月定例会において奈良市議会基本条例が制定されたことでした。これまでの議会への市民からの信頼回復や行政へのチェック機能の強化が制定の主眼です。
そのなかで議会報告会は、同12条に次のように書かれています。同条1項には「議会は、市民の意思を議会活動に反映することができるよう、市民の議会活動に参画する機会の確保に努めるものとする。」とあり、同条3項には「議会は、その説明責任を果たすため、少なくとも年に1回以上、議員全員の参加による議会報告会を開催するものとする。」とあります。
いま私が所属している広報広聴委員会でも議会報告会の実施に向けて、昨年11月に2回にわたり伊賀市議会、天理市議会の議会報告会の現場を見させていただき、現状と課題を共有して参りました。開催方法としては、複数案が出されました。報告会場を1か所のみで全議員出席のもとで行う方法、市内を4~5か所程度に分けて地域ごとの公民館などの施設で、議員が班分け(4か所開催なら9~10人ずつ配置)で参加する方法などです。
これまでの議論の中で、問題の一つとされたのが条例にも謳っている開催の時期でした。年に1回以上と定めるのであれば平成25年度以内に実施するべきではないかと私の所属する自民党市議団が意見したのです。
平成25年3月に定めた条例にしたがって、仮に3月末までに実施ができないのであれば、議会としても何らかの説明を市民の皆様に行うべきではないかと私たち会派でも主張を行ってきました。
結論として、平成25年度内には実施されず、上記の年度明けの5月開催となってしましました。このことは広報広聴委員会でもホームページに議会報告会のお知らせを記載する際に、同時に「なぜ26年度への繰越になったか?」を但し書きとして合わせて書く方向で作業をすすめています。
私たち新人議員(39名のうち元職含めて12名)は昨年7月の議会議員選挙で選出され、同年8月臨時会からの登壇ですから、当時の採決には加わってはいないとはいえ、定められた条例に従って、奈良市の財政状況や市の方針を開かれた議会として市民の皆様に議会議員がどのような議決をおこなってきたのかを報告することは大切な責任であると考えます。
全国の自治体は北海道の栗山町が議会基本条例の制定の元祖とされ、いま議会基本条例は全国的な流れの中で推進されようとしています。しかし、肝心なことはなぜ議会基本条例を制定するのか、という理念や哲学であり、金太郎飴のように他の自治体が行っているから、我が街でもというように「当てはめ」で物事を進めようとしていないか、という疑義が私には感じられました。
何事も最初が肝心であることは言うまでもありません。器を定めることが目的になってはなりません。魂をいかに器に吹き込んでいくか、このことを肝に銘じ、私たちも議会活動に臨んでいく必要があります。